皆さん「ターンオーバー」という言葉を聞いたことはありますか?
きっとこのブログをご覧の方なら、ご存知の方も多いのではないかと思います。
「ターンオーバーが乱れると肌が荒れる」ということも、なんとなく知っている方も多いかと思いますが、
ではなぜターンオーバーが乱れると肌が荒れるのか、ご存知ですか?
そもそも、なぜターンオーバーは乱れ、どうすればターンオーバーが整うのでしょうか。
今回はそんな「ターンオーバー」について、ターンオーバーと肌荒れの関係や仕組み、ターンオーバーを整えて美肌を保つポイントなどを詳しくお伝えしていきます。

ターンオーバーとは
ターンオーバーとは、簡単にいえば「肌の細胞が一定の周期で生まれ変わるサイクル」のこと。
日本語にわかりやすく置き換えると「肌の新陳代謝」を指します。
肌は外側から表皮、真皮、皮下組織によって構成されており、ターンオーバーは肌の一番外側にある「表皮」で起こります。
表皮は更に外側から「角質層」「顆粒層」「有棘層」「基底層」という4つの層に分けられます。
このうち、表皮の一番内側にある基底層で基底細胞が作られると、基底細胞は細胞分裂を繰り返して少しずつ形を変えながら肌の外側の層に向かって押し上げられます。
顆粒層まで上がってきた細胞はやがて死に、角質細胞となって角質層を形成します。
その後、垢となって剥がれ落ちることで、肌表面が新しくなるのです。
この一連の流れが、ターンオーバーです。
ターンオーバーの期間
一般的に、新しい細胞が生まれ角質細胞となるまでに約14日、その角質細胞が一番外側にきてはがれ落ちるまでに約14日の計28日と言われています。
ただし、このターンオーバーの周期は、20代の健康な方の場合。
このターンオーバーのリズムは、加齢と共に遅くなり、個人差はありますが、30~40代だと約45日、50代だと約55日ほどの日数が必要と言われています。
厳密に言うと、ターンオーバーの周期は体の部位でも異なり、一番早いのは唇、次が上まぶた。一番遅いのはかかとで通常の約3倍の時間がかかります。
ターンオーバーが乱れる原因
ターンオーバーが遅くなる原因は加齢だけではありません。
個人の体質のほか、主に生活習慣の乱れ、不適切なスキンケア、外部からの刺激の3つが挙げられます。
① 生活習慣の乱れやライフスタイル
▪️栄養バランスの偏り
肌に必要なビタミン類、ミネラル類、タンパク質が不足すると、ターンオーバーが遅くなります。
特に皮膚の元になるたんぱく質を摂らないと、肌の不調を引き起こします。
また、たんぱく質を上手に吸収するためのビタミンやミネラルも必要です。
ターンオーバーを整えるためには、栄養バランスのいい食事を摂ることがとても大切です。
▪️睡眠不足
睡眠時間が不十分だと、ターンオーバーを促す成長ホルモンの分泌が妨げられます。
成長ホルモンは血流と共に肌に栄養を運ぶことでターンオーバーを促進させます。
睡眠中は成長ホルモンが活発に分泌されるので、質の良い睡眠が取れるように環境を整えましょう。
▪️ストレス
ストレスは、血管収縮による肌の栄養不足や、自律神経の乱れ、ホルモンバランスの乱れを引き起こし、その結果、肌のスムーズなターンオーバーを阻害してしまいます。
▪️喫煙、飲酒
喫煙は血管を収縮させ、血流を悪くします。血流が悪くなるとターンオーバーは遅くなります。
また、飲酒はビタミン類を消費することとなり、結果としてターンオーバーは遅くなります。
▪️運動不足
運動不足になると、血液の流れが悪くなりターンオーバーは遅くなります。
②間違ったスキンケア
▪️洗顔やクレンジング不足
十分な洗顔やクレンジングができていないと、本来剥がれ落ちるべき角質細胞が肌にとどまってしまい、ターンオーバーが遅れます。
▪️過度な洗顔やクランシング
角質を落としすぎるような強い洗顔やクレンジング、ピーリングを使いすぎると、ターンオーバーは早くなります。
ターンオーバーが早くなると、未発達の細胞が肌表面に上がってくるので、バリア機能が低下し、肌トラブルの原因になります。
ターンオーバーの周期は、遅くても早くても肌荒れに繋がるので気をつけましょう。
③外部からの刺激
▪️紫外線と乾燥
肌は紫外線や乾燥などの外的ダメージを受けると、それらを修復しようと過剰にターンオーバーを早めてしまい、未成熟な角質細胞が肌の表面に表れてます。
また逆に、肌を守るためにターンオーバーが遅れ、角質を厚くする場合もあります。
肌のターンオーバーが乱れるとどうなる?
▪️肌の乾燥
ターンオーバーが正常に行われている肌は、細胞と細胞の間を水分や細胞間脂質といった保湿成分が埋めています。
しかし、ターンオーバーのスピードが速いと、水分を蓄える機能が未成熟な角層細胞ができてしまいます。
それによって細胞同士のつながりが弱くなり、皮膚のバリア機能が低下します。
その結果、外部からの刺激に敏感になったり、乾燥が進んだりして肌トラブルが起こりやすくなります。
▪️くすみ、シミ、色素沈着
ターンオーバーが遅れると、細胞が上へ押し上がる力も弱くなるので、古い角質が肌表面に溜まり、角質層が厚くなります。
はがれ落ちるべき古い角質が角質層に蓄積することで、肌がゴワついて固くなり、くすみの原因となります。
また、シミやニキビ跡の原因となるメラニンも、ターンオーバーが遅くなると、排出されずに古い細胞とともに蓄積されます。
これが繰り返されると、色素沈着が起こり、シミやニキビ跡の原因となります。
▪️シワ
ターンオーバーが乱れて肌の乾燥が慢性的に続くと、乾燥性の小ジワができてしまいます。
ターンオーバーを整えるには?抑えるべき3つのポイント
①栄養バランスのとれた食生活
肌のターンオーバーを整えるために一番必要なのは、肌の材料となるタンパク質、粘膜や皮膚を健康に保つビタミン、ミネラルといった栄養素をバランスよく摂ることです。
高タンパク、様々なビタミンを含む食事を意識しましょう。
日々の食事を改善することは、そのまま肌の改善につながります。
②紫外線対策
紫外線はターンオーバーを乱す外的要因なので、紫外線対策は1年中行うようにしましょう。
日焼け止めを使用する際には、効果が持続するように、小まめに塗り直すのがポイントです。
また日差しが暑い時期は、日傘や帽子、長袖などを上手に活用しましょう。
③正しいスキンケアを心掛ける
クレンジングや洗顔の際は、肌を刺激しないようやさしく丁寧に洗うようにしましょう。
1日に何度も洗顔したり、ゴシゴシと擦り洗いしたり、熱めのお湯で洗い流すと、必要な皮脂まで落とし、乾燥しやすくなります。
そして結果的にターンオーバーを乱す原因になってしまいます。
また、洗いすぎは良くありませんが、かといって洗わなすぎるのもお肌に良くありません。メイクや汚れはその日のうちに落として快適な状態を保ちましょう。
そして、洗顔後はすぐに化粧水や乳液、クリームなどを塗ってしっかり保湿しましょう。
肌に潤いを保つことはターンオーバーを整える上でとても大切です。
その他、生活習慣の見直しを行うことも大切です。
十分な睡眠を取ったり、
たばこやアルコールを控えたり、
適度に運動をしたり、
ストレスをためないようにすることが、
ターンオーバーを整えて、透明感のある美白肌を目指すことに繋がります。
まとめ
肌は日々、生まれ変わりを続けています。
ターンオーバーが正常におこなわれることで、肌は健やかな状態を保っています。
このターンオーバーが乱れると、肌荒れや乾燥、くすみ、シミ、シワといった肌トラブルに発展しやすくなります。
もしあなたが何らかの肌トラブルに悩まされているなら、まずはターンオーバーに注目してみましょう。
ターンオーバーは「正常」に保つことが大切です。
ターンオーバーが遅くなる一番の原因は加齢ですが、加齢には抗うことはできません。
しかし、日々のケアと生活習慣の見直しによって、少しでもターンオーバーを正常に近づけることはできます。
無理せず、続けられることを少しずつ取り入れ、健康で美しい肌を保ちましょう。