昔から日本で愛飲されている甘味飲料、「甘酒」。
その起源は、なんと古墳時代にもさかのぼります。
今では寒い冬に飲むイメージもあるかと思いますが、江戸時代には夏バテ防止のために飲む「夏の風物詩」だったことから、甘酒は夏の季語にもなっていますね。
「飲む点滴」とまで言われるほど栄養価が高く、健康や美容面において様々な効果・効能が期待されている甘酒。
でもなぜ、甘酒は身体に良いのでしょうか?
どうやって作られていて、どんな効果があるのでしょうか?
今回は、甘酒が昔から愛され続けているその理由を、紐解きます。
甘酒とは
甘酒は地域によって様々な作り方がありますが、大きく分けて2種類あります。
米麹を使って発酵させた「米麹甘酒」と、酒粕で作る「酒粕甘酒」。
それぞれどのような特徴があるのでしょうか。
●米麹甘酒の特徴
米麹甘酒は、米と米麹を原料にして作る甘酒です。
麹菌のはたらきによって米のデンプンがブドウ糖などに変わり、味に甘味が出ます。
砂糖などを足さなくても素材由来の自然な甘みを堪能できるのは、米麹の魅力ですね。
米麹甘酒にはアルコール分がまったく含まれないため、妊婦や子ども、お酒が飲めない人でも問題なく飲むことができます。
「飲む点滴」と言われているのも、こちら「米麹」の甘酒です。
米麹で作った甘酒はブドウ糖が豊富に含まれているため、疲労回復に効果を発揮します。
酒粕の甘酒には米麹ほどのブドウ糖は含まれていません。
健康・美容効果を期待するなら、米麹の甘酒と言えるでしょう。
ただし、市販の米麹甘酒の中には、さらに甘さを増すために砂糖が加えられているものもあります。
購入の際は確認するようにしましょう。
●酒粕甘酒の特徴
酒粕甘酒は、酒粕をお湯で溶いて加熱し、砂糖を加えた甘酒です。
酒粕にはアルコールが含まれているので、酒粕甘酒にも微量のアルコールが含まれます。
市販の酒粕甘酒はアルコール量が1%未満のため、酒類ではなくソフトドリンクとして流通されており、未成年の方も飲むことができますが、
アルコールを受け付けない体質の人や、妊娠中の方などは避けるようにしましょう。
自家製の酒粕甘酒はアルコール度数が高めになる場合があるため、注意が必要です。
また、砂糖が含まれているので、ダイエット目的の方には不向きかもしれません。
酒粕は、麹菌と酵母菌の2種類の菌を発酵させているため栄養価が高いのがメリット。
また、酒粕特有の濃厚な香りに、ふくよかなコクがあるのも魅力です。
一概に「甘酒」という括りでも、こんなにも栄養成分や味などが大きく異なります。
●その他の甘酒
米麹甘酒と酒粕甘酒のほかにも、3種類の甘酒があります。
①紅麹甘酒
紅麹甘酒は紅麹を使用した甘酒。血行改善をはじめ、コレステロールや血糖を下げる効能があります。薄いピンク色の見た目が美しいことから人気の甘酒です。
②玄米甘酒
玄米甘酒は玄米と麹のみで作った甘酒。独特なクセを感じる味ですが、玄米には白米よりも食物繊維・ビタミン・ミネラルが豊富に含まれているので、整腸・美肌作用が期待できます。
③古代米甘
酒
古代米甘酒は、米麹で作った甘酒に黒米や赤米、緑米などの古代豆を加えた甘酒。玄米よりも多い栄養素が含まれていることから、より一層の健康効果が得られるとして人気です。
★現在市販されている甘酒は「米麹甘酒」が主流となっていて、昨今特に人気が高まっています。
アルコールが含まれないため、妊娠中の人や子どもも安心して口にすることができ、自然な甘みがあるので砂糖もいりません。
栄養価が高く美容効果も期待できる米麹甘酒は、ドリンクとしてはもちろん、毎日の食事やおやつにも活用できるアイテムとしても話題を集めています。
ここからは、甘酒=米麹甘酒(こうじあまざけ)としてお話していきます。
濃縮タイプとストレート
そのまま飲めるストレートタイプと、2倍3倍に希釈して飲む濃縮タイプがあります。どちらも製造方法は同じで調整水が多いか少ないかの違いです。
■ストレートタイプの特徴
ストレートタイプの甘酒は、開けてすぐそのまま飲める手軽さがメリット。飲みきりサイズのモノなら外出時にも重宝します。
また、さらりとした口当たりで、ごくごくと飲みやすいのも特徴です。
甘酒を気軽に堪能したい方や、さっぱりとした味わいを好む方におすすめです。
■濃縮タイプの特徴
濃縮タイプの甘酒は、甘味料として砂糖の様に使うことができるのがメリット。
工夫次第で、お菓子や料理に幅広く活用できます。
また、お湯や豆乳などで薄めて飲むため、自分好みの味に調節できるのが特徴です。
牛乳や豆乳、ジュースやお酒で割るなど、さまざまなアレンジを加えたオリジナル甘酒も楽しめます。
米麹甘酒に含まれる栄養
甘酒は、「飲む点滴」と言われいているだけあって、栄養を補給するための点滴と似ている栄養成分が含まれています。
私たちの体に欠かせないアミノ酸やブドウ糖、ビタミンB群、食物繊維、オリゴ糖などの栄養素が豊富に含まれています。
■アミノ酸
たんぱく質を合成する成分。アミノ酸は髪の毛や爪、筋肉などヒトの体を作るために必要不可欠な栄養素です。
甘酒は、必須アミノ酸という、体内で生成できない9種類のアミノ酸を全て含んでおり、疲労回復や免疫力アップ、美肌効果や安眠効果など、様々な効果につながります。
■ブドウ糖
お米のデンプンが麹菌の酵素によって分解されて作られるもので、体内での消化が必要なく、直接、脳や体のエネルギーとなる栄養素です。
甘酒に含まれている栄養成分の中で、約20%はブドウ糖といわれています。
■ビタミンB群
甘酒にはビタミンB1、B2、B6、ナイアシンなど、タンパク質の合成や脂質の代謝などに関わる、私たちの体に欠かせない栄養素を含んでいます。
糖質の分解を助け、脂質の代謝を促してくれるので、ダイエットの助けになってくれたり、皮膚や粘膜の細胞を活性化してくれるので、美肌効果も期待できます。
■オリゴ糖・食物繊維
どちらも腸内環境を整えることができ、きれいな腸を保つことで免疫力アップにもつながります。
■コウジ酸
日本で発見された美白有効成分。麹から生み出されるコウジ酸には、シミやくすみの原因となるメラニンの生成を抑制する働きがあります。
また、抗糖化や抗酸化の作用も持ち、体内の老化を防ぐ助けをしてくれます。
■エルゴチオネイン
米麹甘酒にふくまれるエルゴチオネインは、アミノ酸の一種で、ビタミンEの7000倍とも言われる高い抗酸化力があることから、美容効果やアンチエイジング効果が期待されている抗酸化物質です。
こちらは酒粕甘酒には含まれていません。
甘酒の嬉しい効果・効能とは?
■疲労回復
甘酒に含まれている麹菌には栄養の消化吸収を助ける働きがあるので、素早く効率良くエネルギー源を体内に吸収することができ、疲労回復効果が期待できます。
点滴と同じ成分のブドウ糖、ビタミンB群やミネラル、アミノ酸等が豊富に含まれており、疲労回復にはもってこいの飲み物なのです。
■熱中症予防
熱中症とは、暑さで体内の水分や塩分(ナトリウムなど)が不足してしまう状態のこと。
甘酒には100mlあたり60mlのナトリウムが含まれているので、熱中症予防に適した飲料といえます。
なお、すでに江戸時代には、甘酒は夏バテ防止に効く飲み物として飲まれていたようです。
■腸内環境を整える
甘酒には、腸内環境を整えるために必要な食物繊維やオリゴ糖が豊富に含まれています。
食物繊維とオリゴ糖には、腸内の悪玉菌を減少させ、善玉菌を増やす働きがあり、腸内環境が整うことで便秘予防や解消、肌荒れの改善につながります。
■免疫力の向上
免疫細胞の約70%が腸内に集中していると言われています。
甘酒などの発酵食を取ることで腸内環境が改善し、やがて免疫力をUPすることが期待できます。
■美容効果
先ほどもご紹介しましたが、甘酒には美容効果抜群のビタミンB群やエルゴチオネインが含まれています。
これらが新陳代謝を促し、老廃物をスムーズに流し出してくれ、お肌を健康を保つことを助けてくれます。
そして血行を良くする効果もあるため、目の下のクマを目立ちにくくなるだけではなく、肌荒れ、肌のくすみなどにも効果が期待できます。
また、米や米麹に含まれるグルコシルセラミドは、皮膚の保湿力を高める機能があると期待されています。
さらに、甘酒に含まれるコウジ酸にはメラニンを生成する酵素の働きを抑える効果があり、そばかすやしみなどの予防にもなります。
さらには、甘酒はイライラを抑えるGABAという物質も含んでいるので、ストレスによる肌荒れも抑えられます。
まさに「飲む点滴」だけではなく「飲む美容液」とも言われるのも納得ですね!
■ダイエットをサポートする
甘酒に含まれるブドウ糖には、消化を助ける働きや血糖値をあげる働きがあります。
すると、満腹中枢が刺激され、少量の甘酒で満腹感を得ることができます。
食前に飲んだり、朝食に置き換えることで、満腹感を感じつつ、豊富な栄養素を体内に取り入れることができるため、ダイエットの強い味方になってくれます。
ただし、甘酒には糖質が多いので飲みすぎには注意しましょう。
■血圧を下げる
甘酒にはGABAというアミノ酸が含まれています。
GABAはストレスをやわらげ、リラックス作用があることで知られていますが、実は血圧を下げる効果もあります。
■集中力アップ
栄養成分のほぼ20%にあたるブドウ糖は、効率よく体内に吸収されます。
仕事や勉強前に飲むと、脳を活性化し、やる気や集中力が増します。
甘酒のおすすめの飲み方・飲む時間帯・注意事項
美容と健康に嬉しい効果が盛りだくさんの甘酒。
せっかく甘酒を飲むのであれば、その効果を最大限に引き出したいですよね。
いつ、どのような方法で取り入れるのがよいのでしょうか?
・飲む時間帯
米麴甘酒はノンアルコールなので、 飲む時間は基本的にはいつでも問題ありません。
中でも、朝が一番お勧めと言われています。
甘酒に含まれるブドウ糖によって脳が活性化して目覚めがスッキリ。
体温が上がりやすくなるため、体の目覚めや代謝の活性化にも効果的です。
甘酒はご飯よりも素早く吸収されてエネルギーになるので、1日の始まりや忙しい朝の朝食代わりとしてもおすすめです。
次に、昼に甘酒を飲む場合。
吸収率のいい甘酒は、ブドウ糖と糖の代謝を向上させるビタミンB1の相乗効果により、脳の働きが活発になり、集中力がアップします。
午後からの仕事や勉強に集中したいときは、お昼時間に甘酒を飲むのが良いでしょう。
次に、夜に甘酒を飲む場合。
アミノ酸やビタミンB1には疲労回復を助ける効果があり、夜に飲む甘酒には安眠効果にも期待ができます。
疲れを取りたい方、ぐっすり眠りたい方は、夜に甘酒を飲むのも良いですね。
・飲む温度
市販の甘酒は加熱処理が行われているので酵素はほとんど含まれていませんが、手作り甘酒などは酵素が豊富に含まれているので、酵素が活発に活動する60度くらいに温めて飲むのが良いでしょう。
市販の甘酒も温めて飲むときは人肌くらいの温度が良いと言われています。
・飲み過ぎには注意
甘酒は健康的な飲み物ですが、飲めば飲むほど身体に良いというわけではありません。
甘酒は栄養素の吸収のスピードが速いため、血糖値が急激に上昇し、取りすぎてしまうと肥満の原因になります。
もともと血糖値が高めの方や妊娠中の方が、急激に血糖値を上げてしまうと、糖尿病や妊娠糖尿病のリスクになるおそれがあります。
濃度にもよりますが、市販のストレートタイプのもので100g当たりご飯茶碗半膳分のカロリーがあり、実は甘酒は糖質が高い飲み物なのです。
糖分の摂りすぎを防ぐためにも、1日に飲む量は200ml程度に抑えたほうがいいでしょう。
一日にコップ1杯程度を、毎日続けるのが良いですね。
・添加物をチェック
市販されている甘酒のなかには、防腐剤や安定剤、甘さを加えるための人工甘味料などの添加物が含まれている製品もあります。
添加物が気になる方は、パッケージの成分表示をしっかりと確認しましょう。
できるだけ米麹・酒粕・お米などの原材料のみでつくられた、添加物フリーの銘柄を選びたいですね。
甘酒は、お家で簡単に作ることができます
手作りすることで、自分好みの甘酒を楽しむことができる上、節約にもなります。
また、酵素が壊れていない「生甘酒」を作ることができるので、より健康に良いとされています。
(市販の甘酒は、出荷する際に酵素による品質変化を防ぐ目的と、雑菌による腐敗を防ぐ目的で、90℃くらいまで加熱するため、酵素は壊れてしまっています。)
作ってはみたいものの、なんだか面相臭そう…と思っているそこのあなた!
時間はかかりますが、ほぼ放置するだけのとても簡単な作業なので、毎日いつでも飲めるように常時保存しておいてはいかがでしょうか?
米麹から甘酒を作る方法
<材料>
米麹(乾燥麹):200g(生の米麹の場合400g)
炊いたご飯:約1合(冷ご飯でも可)
水:500 – 600g
※ 水が多いとサラサラとした甘酒が出来上がります。
砂糖は使わず、米の自然な甘さを引き出します。
これらを混ぜて55〜60℃の温度を8時間以上保って糖化させることで作ります。
甘酒作りのポイントは、温度をキープすること。
55~60℃が酵素が1番働いてくれるいい温度です。
温度が低いと酵素がしっかり働くことができず、高すぎると酵素が失われてしまい、70℃を超えると甘みが消えてしまいます。
温度の管理は重要なポイントです。
なので、炊飯器やヨーグルトメーカーのような、一定の温度で保温ができる容器で作る方法がお勧めです。
1、米麹はあらかじめ塊が無いよう一粒ずつになるようにかき混ぜます。
2、容器に炊いたご飯と水を入れよくかき混ぜ、60度以下に冷まします。(麹は熱に弱いため)
3、2.に1.の米麹を入れてかき混ぜます。
4、容器で、約8時間以上、55~60度で“保温”したら出来上がりです。6時間以降で甘くなりはじめ、完成目安は8時間です。
5、トロッとするぐらいのペースト状になったらできあがり! 粒感のない甘酒を好むなら水の分量を100mlほど多めにします。
あるいは、飲む際にブレンダー(スティックミキサー)にかけると飲み口も滑らかになります。
甘酒の保管の仕方
出来上がったら清潔な密閉容器に入れ、冷蔵庫で保存しましょう。
冷蔵庫の中でも発酵は進みますので(放置しておくと酸っぱくなります)、1週間から10日ほどで使い切るようにしてください。
それ以上は冷凍庫にて保存がおすすめです。冷凍庫で1ヶ月ほど保存できます。
雑菌の繁殖を防止するためにも、あらかじめ容器をよく洗い、熱湯で殺菌しておくのもポイントです。
・生の米麹と乾燥麹ってどう違う?
麹には「生」と「乾燥」があります。
どちらを使ってもできあがりの味は変わりません。
乾燥した麹は、あらかじめ水でふやかしてから使います。メーカーによって、必要な水の量やふやかす時間が異なるためパッケージを確認しましょう。
板状になっている生麹は手でほぐしてから使用するのが一般的です。
使用する麹の分量には違いがあり、乾燥麹を使って甘酒を作る場合、米1合に対して麹は200g。生麹を使う場合は米1合に対して400gの麹が必要です。
甘酒をもっと美味しくアレンジ♪
甘酒習慣を続けるためには、美味しいことや楽しむことが大切です。
中には「甘酒の独特な味がちょっと苦手・・・」という人もいるかもしれませんが、そんな方にぜひ試していただきたいのが「甘酒アレンジ」!
簡単なちょい足しアレンジで自分好みの味にしてしまえば、きっと継続できるはずですよ♪
■ホットにして
甘酒はそのまま飲んでもいいですが、レンジや鍋で温めたホットの甘酒のお勧め。旨味成分が出て、甘酒の味わいを感じやすくなります。
■炭酸甘酒
甘酒に炭酸を加えるとさっぱりとして飲みやすくなります。
■豆乳甘酒(牛乳甘酒)
無調整豆乳で割ると、甘酒がまろやかにいただけ、飲んだ後も満足感が持続します。
朝に飲めばエネルギーに、夕方以降に飲めば翌日のお通じにも効果が期待できます。
■ヨーグルト甘酒
無糖ヨーグルトと混ぜて食べると、スッキリとした甘さと酸味が◎
動物性の発酵食品を組み合わせることで甘酒だけでは不足しがちな脂質を補ったり、たんぱく質をさらに増やしたりすることが可能になります。
■きなこ甘酒
きなこを混ぜて。そこにハチミツを入れると、まったりとした風味が楽しめます。
豆乳甘酒+きなこ、ヨーグルト甘酒+きなこもお勧めです。
■ハチミツとショウガ
すりおろした生姜を混ぜてレンジで温めれば、身体の芯までぽかぽか温まります。そこにハチミツをプラスするのもお勧め。
■柚子甘酒
ゆずの皮を刻んで甘酒に。(レモンの皮でもOK)ゆず果汁やレモン果汁などを加えるのも良いですね。
■ココア甘酒
純ココアを加えれば、美容効果もアップ。
■カルピス甘酒
甘酒の味が苦手な方はこれ!甘酒の独特の風味が消えます。
■シリアル甘酒
シュガーレスのシリアルに。 欧米のヘルシー志向な方達に人気な食べ方です。
■フルーツ甘酒
苺、グレープフルーツ、みかん、リンゴ、桃、梨、ブルーベリーなどと組み合わせると栄養価UP。
食物繊維やオリゴ糖が豊富なバナナ、キウイ、りんごなどは腸内環境をさらに良い状態で維持すできるのでお勧めの組み合わせです。
フードプロセッサーやブレンダー、ミキサーなどでフルーツと甘酒をブレンドするだけなのでとても簡単!
■トマト甘酒
トマトやトマトジュースと混ぜると、フルーツトマトのような味わいに。
■甘酒コーヒー
コーヒーに豆乳か牛乳+甘酒を加える。
■料理に調味料として甘酒を
甘酒は飲み物としておいしいばかりでなく、調味料として砂糖やみりんの代わりに使うことができます。
甘酒に含まれる成分は加熱してもほとんど変化しないので、味噌汁の仕上げに大さじ1杯くらいプラスするのもお勧めです。
肉や魚などを漬け込むことで、身が柔らかくなり美味しさが増し、消化吸収されやすい状態で体内に取り入れることができます。
和食のみではなく、スイーツ作りにも活用できますよ。
いかがでしたでしょうか。
遥か昔から愛されてきた「甘酒」。それは、先人たちが残してくれた、発酵の知恵の賜物です。
甘酒に含まれるブドウ糖は、酵素のはたらきによって既に分解されているため、効率良く体内に吸収されます。
ブドウ糖以外にも、ビタミンB群、必須アミノ酸、オリゴ糖、食物繊維、コウジ酸や酵素など、健康だけでなく美肌にも嬉しい栄養素が詰まっています。
そんな甘酒の恩恵にあずかるためには、ライフスタイルに合わせて継続的に取り入れることが大切です。
まず、市販の甘酒を購入する場合は必ず原材料名を確認し、砂糖や塩分が含まれていないもの、なるべく無添加のものを選ぶようにしましょう。
手作りなら、生きた菌を体内に入れることができる上、断然お得です。
また、甘酒は非常に栄養価が高い飲み物ですが、糖分も多く含まれています。
飲みすぎるとカロリーオーバーにつながりますので、血糖値が高めの人は特に気をつけましょう。
ものにもよりますが、多くは1日にコップ1~2杯(120~200ml程度)が適量です。
1日に多く飲むのではなく、少量でも長期間にわたって摂り入れることで甘酒の効果が得られるようになります。
間食と置き換えたり、砂糖がわりに使用したりと、ライフスタイルに合わせてうまく取り入れながら、美容と健康をサポートしてくれる甘酒を楽しんでみてはいかがでしょうか。