なんだかお肌が乾燥するなぁ…と思ったとき、
あなたは化粧水や美容液などの｢塗るケア｣ばかり注力していませんか？
美肌への第一歩は、まず「落とす」こと。
クレンジングはただメイクを落とすだけではなく、肌を素の状態に戻すとても大切な作業です。
メイクや毛穴に詰まった皮脂などの汚れが残っていると、肌のざらつきやくすみ、毛穴のよごれ、ニキビなど肌トラブルの原因になったり、
更には肌の代謝を滞らせて老化を早めてしまうことも…
メイクや汚れは、きちんと落とさなければいけません。
しかし、そのクレンジング方法が間違っていると
肌に負担をかけ、更なる肌悩みを引き起こしてしまう可能性もあります。
毎日のスキンケアのファーストステップとして重要なクレンジング。
お悩み解消の近道は、クレンジングにあるかもしれません。
「落とすだけだし別に適当でいいや！」とは決して思わず、
この記事で自分に合った正しいクレンジング方法を見つけ、
すこやかなツヤ肌を目指しましょう！
そもそも、クレンジングとは？
クレンジングとは、「油脂性の汚れ」を落とすために行うスキンケアです。
油脂性の汚れとは、メイクや毛穴に詰まった角栓、黒ずみ、日焼け止めなどのことを指します。
油脂性の汚れは水を弾いてしまうため、洗顔料のみでは落とすことができません。
（洗顔料は「水溶性の汚れ」を落とすためのものです。）
メイクアップ化粧品を溶かす油性溶剤や、肌から浮かせる乳化剤などを使用するクレンジングが必要です。
脂汚れをクレンジングによってしっかり落とすことで、
清潔な肌に導き、その後にケアする化粧水や美容液の成分も浸透しやすくなります。
正しいクレンジングの手順
【step1】クレンジングの前に手を洗い、清潔にしましょう。
手にはさまざまな汚れや雑菌が付着しています。
そのままの状態だとクレンジング力が下がってしまったり、肌トラブルの原因になることがあります。
水洗いだけではなく、石鹸やハンドソープを用いて手をしっかりと洗いましょう。
また、クレンジング剤は濡れている手で使えないアイテムが多いため、手を洗ったあとはタオルでしっかりと水分を拭き取りましょう。
【step2】ポイントメイクは先に落としましょう。
ベースメイクとポイントメイクを一度ですべて落とそうとすると、必要以上に肌をこすってしまい、肌に大きな負担がかかります。
ポイントメイクリムーバーは洗浄力が高く、目元や唇といった落ちにくいメイクを落とすために有効なアイテムなので、ポイントメイクは専用リムーバーを使って先に落としましょう。
専用のポイントリムーバーをコットンに適量出し、じんわり染み込ませるようにメイクとリムーバーをなじませ、メイクがなじんできたら優しく拭き取ります。
落ちにくい場合は綿棒を使ってピンポイントに落とすことで、負担を最小限に減らすことができます。
【step3】クレンジング剤を「適量」取りましょう。
使用量が少ないと、十分にメイクや汚れが落ちないだけでなく、クレンジングをなじませる際に摩擦が生じて肌に負担がかかってしまいます。
逆に多すぎてもすすぎに時間がかかり、乾燥肌を引き起こすきっかけになることもあります。
軽めのメイクをしているときでも、パッケージなどに記載されている使用量を必ず守るようにしましょう。
また、寒い冬はクレンジングを顔にのせる前に手のひらで少し温めると、伸びが良くなるのでおすすめです。
【step4】「皮脂の分泌が多いTゾーン→Uゾーン→皮膚が薄くデリケートな目や口」の順番で、やさしくメイクとなじませましょう。
このとき、できるだけ肌に摩擦を与えないよう、力を入れずに優しく丁寧に。
特に目や口元の皮膚は薄くデリケートなので、指を浮かせるようにしてなじませましょう。
広い面は手のひら全体で包み込むように、細かい部分は指の腹で小さい円を描くようになじませ、フェイスラインや皮脂の多い小鼻周りも忘れずに洗いましょう。
【step5】最後に、ぬるま湯(30~32度程度)ですすぎましょう。
お湯が熱すぎると必要な油分や水分まで洗い流してしまいますし、反対に冷たすぎるとクレンジングの油分が冷えてお肌に残ることが考えられます。
クレンジングが残っていると肌トラブルの原因になるので、こめかみや生え際、フェイスラインなどにも注意してすすぎ残しのないようしっかりすすぎましょう。
このときも、ゴシゴシとこすって落とすやり方はNG。
なお、シャワーの水圧は顔への刺激が強すぎるため、直接あてないようにしましょう。
【Check】クレンジングは1分程度で終わらせましょう。
クレンジング剤を肌に長時間のせていることは肌への負担となります。
また、短時間過ぎてもメイクをきちんと落とすことができません。
クレンジング時間の目安はだいたい1分程度です。
濃いメイクはポイントメイクリムーバーを使って先に落とし、ベースメイクは短時間でしっかりを落とすことが大切です。
クレンジングの種類／特徴、メリット、デメリットとは
クレンジング剤には主に７つの種類があり、それぞれ油性成分の配合比率が異なります。
そのため、タイプによって洗浄力にも違いがあります。
基本的には、オイル⇒リキッド⇒ジェル⇒クリーム⇒ミルクの順番で、洗浄力が強くになります。
そのため、種類ごとの特徴を踏まえたうえで、自分の肌質に適したアイテムを選ぶことが重要です。
例えば、オイリー肌の場合は洗浄力が強いオイルタイプを選んだり、逆に乾燥肌や敏感肌の場合は洗浄力が穏やかで保湿力の高いミルクタイプを選んだり。
混合肌の場合は、TゾーンとUゾーンなど、場所によってクレンジング剤を使い分けたり。
また、メイクの濃い日と薄い日で使い分けたり。
肌の状態を把握し、洗浄力や保湿力を総合的に判断して、適切なクレンジングを選びましょう。
■オイルタイプ
洗浄力が高いため、濃いメイク汚れも短い時間で素早く落とすことができます。
しかし、必要な皮脂まで洗い流すので洗顔後は肌が乾燥しやすく、敏感肌・乾燥肌の方には向きません。
クレンジングオイルは、乳化（クレンジングオイルの油分とぬるま湯の水分が混ざり合って、白く濁った状態）させるのがポイントです。
この乳化をすることで、すすぎの際にゴシゴシと力を入れなくても汚れをきちんと落とすことができます。
■クリームタイプ
クリームタイプはテクスチャーに厚みがあり、メイクとなじませる際にクッションのような役割を果たしてくれるので、摩擦を抑えることができるのが特徴です。
油分を多く含んでおり、肌に必要な潤いや油分を落としすぎないので乾燥肌や敏感肌の人におすすめです。
洗浄力が弱いため、濃いメイクをした時はポイントメイクリムーバーと併用しましょう。
また、クリームタイプは肌になじませる前にクリームを手のひらで温めるのがポイントです。
こうすることでメイクとのなじみがよくなり、短時間でクレンジングを済ませることができます。
■ミルクタイプ
クリームタイプと似ていますが、ミルクタイプのほうが水分が多く使用感もさらっとしています。
洗浄力はそれほど高くなく、肌への負担が少ないので、乾燥肌・敏感肌の人、ナチュラルメイク派の人に向いています。
アイメイクやリップといった濃いポイントメイクは、専用リムーバーを使って先に落としておきましょう。
またこちらもクリームタイプ同様、手のひらで温めることでメイクとのなじみがよくなり、短時間でクレンジングを済ませることができます。
■ジェルタイプ
油性タイプと水性タイプがあり、種類が多いのが特徴です。
伸ばしやすく肌なじみがいいクレンジングで、厚みのあるジェル状のテクスチャーが、肌への摩擦や刺激を抑えます。
保湿力が高い水性タイプは敏感肌に、洗浄力が高い油性タイプはしっかりメイクの人に向いています。
またこちらもクリーム、ミルクタイプ同様、手のひらで温めることでメイクとのなじみがよくなり、短時間でクレンジングを済ませることができます。
流す際は少しずつぬるま湯をすすぎ、しっかり再乳化させながら洗い流しましょう。
■シートタイプ
さっと拭き取るだけで洗い流しも不要なので、場所を選ばず手軽に使えるのが特徴です。
しかし、拭き取りによる摩擦が生じるため肌に負担がかかりやすく、毎日の使用には向いていません。
日常使いよりも、キャンプや体調不良とのとき、緊急時の使用がおすすめです。
■水・ローション・リキッドタイプ
基本成分は水＋界面活性剤で、水分をベースとしているためサラサラとしたテクスチャーです。
それゆえ、摩擦が起きやすので、特にコットンに含ませて使うタイプは力加減に要注意です。
界面活性剤のおかげで高い洗浄力がありますが、肌に必要な潤いや皮脂まで落としてしまうことも少なくないため、敏感肌・乾燥肌の人は注意が必要です。
オイルインタイプのクレンジングリキッドであれば、洗い流す前に少量の水を加えて、肌の上で乳化させましょう。
■クレンジングバーム
クレンジングバームは、オイルを固めて作られた固形クレンジング剤のこと。
そのため、オイルタイプと同じように優れた洗浄力があります。
オイル状になるよう体温で温めたあとは、基本的にオイルクレンジングと同じ使用方法です。
顔全体になじませ、乳化させたあとに洗い流しましょう。
洗浄力が高いので顔に必要な油分まで落としてしまうことがあり、乾燥肌や敏感肌の人には向いていません。
クレンジング選びで一番大切なのは、肌質に沿った選び方です。
肌の特徴や悩みは人それぞれ。
敏感肌、乾燥肌の方は優しい洗浄力のクレンジングを選び、
反対に皮脂の多い方、毛穴が詰まりやすい方はしっかり落とせる油分の多いクレンジングを選びましょう。
また、最近はナチュラルメイクが主流となり、お湯や石けんで落ちるものなどお肌に負担の少ないコスメも多く販売されるようになりました。
そのようなコスメを使う場合は、必要以上の洗浄力のものは避けミルクやクリームタイプを選びましょう。
その日のメイク状況に応じたクレンジングを選べるよう、複数タイプのクレンジングを用意しておくのもいいですね。
まとめ
メイクや汚れを落とすために毎日行うクレンジング。
本来は肌をきれいに保つために行うものですが、やり方を間違えると肌にダメージを与えるので注意が必要です。
肌の不調で悩んでいる人も、正しい方法でクレンジングすれば少しずつ肌が変わってくるかも。
今回ご紹介した正しいクリンジング法を是非参考にしていただき、
健やかなツヤ肌を目指しましょう！