たるみは肩こりから?!顔のたるみと肩こりに効く姿勢と肩甲骨ストレッチ

お顔のたるみ、肩こりが原因かも?!

多くのアラサー、アラフォー女性が悩む「お顔のたるみ」。
以前、お顔のたるみの主な原因は、“顔の筋力の低下”だと書かせていただきましたが、
実はそれ以外にも、“肩こり”が大きな原因となっていることをご存知ですか?
そしてその肩こりが、むくみやたるみだけではなく、にきび、しみ、シワなどの原因になっている可能性も…
肩こりを解消すると、つらい症状が改善するだけでなく、むくみやたるみも改善されてリフトアップ&スッキリ小顔になるかもしれません!
さぁ、本稿を読んで、今すぐ肩こり改善に取り組みましょう!!


「肩こり」はなぜ起こる?

老若男女問わず、多くの方が悩まされている肩こり。
原因は人によって異なりますが、生活習慣の乱れや何気ない癖、老化、重いものを支える負担や姿勢、冷え、ストレス、運動不足、胃腸の働きの低下や骨の異常など、さまざまなきっかけで引き起こされます。
いくつもの要因が重なり合って起こることが多く、さらに負担が蓄積され長い間続いているものがほとんどです。

その中でも、とくに大きな原因だといわれているのが、「悪姿勢=首にかかり続けた負荷の蓄積」です。

人間の頭の重みは、体重からの比率で言うと大体8~13%、体重50kgの人だと約5~7kgの重みがあります。
常に首の上にボーリング球が乗っているようなものなので、首には相当な負荷がかかっています。
さらに、頭を30度ほど前かがみにするだけで、首に加わる重さはその3倍にもなります。

デスクワークやスマホなどを使っていると、どうしても下を向きがちになります。
首を前にずらしたまま長時間固定された状態になってしまうと、首猫背やストレートネック、スマホネックと言われている状態になり、背中が丸まって猫背気味になり、肩が前に出てあごも前に出てしまいます。
首や肩の筋肉はどんどん緊張して硬くなり、血液の流れが悪くなります。
そして血流が悪化すると、老廃物などが蓄積して神経を圧迫し、痛みやだるさ(肩こり)を引きおこします。

また、ストレスなど精神的な要因で肩こりが起こることもあります。
不安や緊張が強いと、人は知らず知らずのうちに身体に力が入った状態になり筋肉が緊張するため、首や肩の筋肉も硬くなって疲労が溜まり、肩こりにつながってしまうのです。

また、運動不足も肩こりの原因となることがあります。
運動不足になると、血液を全身にめぐらせる働きを担う筋肉が低下するため、血行不良が引き起こされます。
全身が血行不良の状態になると、体に必要な栄養や酸素が十分に運ばれなくなり、疲れやすく肩こりが起こりやすい体になります。

何よりも問題なのが、一度肩こりが起きると、肩の筋肉はますます硬くなり、肩や首のまわりが血行不良なって慢性化しやすくなることです。
血行が悪くなると、肌に必要な栄養が行き渡らなくなり、さらに余分な水分や老廃物も排出されなくなって、お肌のトラブルまでも招いてしまうのです。


なぜ肩こりが「お顔のたるみ」の原因に!?

一見、関係がないようにも思える“肩こり”と“顔のたるみ”ですが、
肩こりは“顔のたるみ”を引き起こす大きな要因となる理由をお伝えします。

肩や首の筋肉がこると、それに引っ張られるように顔の筋肉も引っ張られて下垂します。
姿勢が猫背気味の人は、顎を前に突き出した状態になりやすく、首の前面、顎の下についている広頚筋は常に緊張した状態になり、顔の前面が下に引き下げられた状態になってしまうのです。

また、首まわりの血液が停滞すると顔にも老廃物や余分な水分が溜まりやすくなり、顔がむくんできます。
これが慢性化するとやはり下垂し、やがて顔がたるんでしまうのです。

ちなみに、肩こりによる顔のたるみに特に深い関わりがある筋肉は、首から肩にかけて広がる「僧帽筋」や首筋に位置する「肩甲挙筋」などです。
これらの「肩甲骨を支える筋肉」が収縮した状態になると首の前側の筋肉が引っ張られ、血管が圧迫されることで新陳代謝が悪くなり、むくみが生じます。

また、私たちの身体には、耳の下と鎖骨の下に大きなリンパ節があり、肩や首の筋肉がこると血流やリンパ液の流れが滞りやすくなります。そのため、本来届くはずである新鮮な血液に含まれる酸素や栄養が届かない、あるいは外に出すべき老廃物がうまく送られずにたまってしまうと、それが肌のくすみやむくみ、ニキビなどの肌荒れなどにつながります。

このように、肩こりと顔のたるみは深いところでつながっているのです。
老け顔の原因ともなる顔のたるみを改善するためには、肩こりの根本的な原因を改善することが大切です。


まずは姿勢を正しましょう!

先述の通り、悪姿勢が肩こりの一番の原因となります。
長時間のデスクワークや、スマホの使用で首が前に出ている状態だと、
顔をいくらマッサージしても、お顔のたるみはなくなりません。
お顔のたるみが気になる方は、顔ばかりに意識をフォーカスせずまずは姿勢を見直しましょう
頭を支える筋肉には想像以上の負担がかかっているため、顔の位置を正しく意識するだけで、長年悩まされていた肩コリから解放されることもあります。
パソコンやスマホなどをする際に前傾姿勢をとることで頭を支える筋肉は収縮していくので、逆にいえば、それらの習慣を止めれば症状が改善される可能性は高いといえます。
しかし、現代社会ではパソコンやスマホは私たちの生活に欠かせないものになっており、それらを完全に排除するのは困難でしょう。
少しずつでも正しい姿勢を意識して生活することが、一番の予防になります。
あごを引いて背骨の上にまっすぐ頭がのった状態に姿勢を整えることをできるだけ意識するようにしましょう!


悪姿勢を正すカギは、肩甲骨にあり!

肩こり対策として、マッサージを行う方も多いと思いますが、これは根治にはつながりません。
マッサージは深いところに届きにくいうえ、肩を揉むという動作で触る筋肉「僧帽筋」は範囲の広い筋肉なので、肩を揉んでも上部のわずかな部分しか触れていないということになります。

じつは、肩こりの原因となる筋肉は、多くが肩甲骨につながって存在しています。
そもそも肩甲骨は体幹とは直接つながっておらず、鎖骨で胸の前面にある胸骨とつながっている状態。
つまり、宙に浮いたような状態になっています。
そんな不安定な状態な中、背中で一定の位置を保っていられるのは、僧帽筋や肩甲挙筋、前鋸筋、小胸筋、大菱形筋、小菱形筋という6種類の筋肉によって上下・左右・前後から支えられているから。
これらの筋肉の力のバランスが崩れると、肩甲骨の位置がずれたり、ゆがみが生じて肩こりなどのトラブルが起こってしまうのです。

特に長時間じっとして前傾姿勢を続けることが多くなった現代人は、肩甲骨が外側に広がったままで動かないため、肩甲骨周辺の筋肉の血行が悪くなって硬くなりやすくなっています。
そのため余計に肩甲骨の動きも悪くなり、ガチガチにこりかたまっていくという悪循環に陥ります。
特に、肩甲骨を上に引き上げる役割をする「肩甲挙筋」と、肩甲骨を寄せる「菱形筋」が、肩こりと深く関連します。
これらの筋肉は深部にあるため、マッサージでほぐすことができません。
肩甲骨を動かすストレッチによってこれらの筋肉をほぐし、肩甲骨の動きを良くすることが、肩周りの血行を良くし肩こり解消につながります。

『アプローチするは肩甲骨、狙いは姿勢を正すこと!』それが肩こり対策、ひいてはお顔のたるみ対策の鉄則です!!

肩甲骨をストレッチしよう!

首を支え、土台となっている“肩甲骨”。
肩甲骨周りの筋肉をほぐしてあげることで、血流を良くし、不調を改善することができます。

まずは肩甲骨まわりの緊張を解くウォーミングアップからスタートしましょう。
ストレッチ前にこれをすると、あっという間に肩がラクにりますよ。

・肩をストン!

①息を吸いながら肩と耳を近づけるようにギューッと肩をすぼめる。
②ハッと息を吐き出すと同時に肩をストンと下ろす。
これを10回してみてください。わずか10秒で、肩をリラックスさせることができます。

・肘を大きく動かして肩回りをほぐす「グルグル肩回し」

①姿勢良く座り、右手を右肩、左手を左肩に置く。
②鼻から息を吸いながら肘を前で合わせ上方向へ。このとき、肩が上がらないよう注意します。
③顔の前にきたら肘を離して、息を吐きながら後方へ大きく回し肩甲骨をグッと寄せる。
後ろから前へも同様に。10回で1セット。
呼吸に動きを合わせながら、肘で大きな円を描くように動作するのがポイントです。
肘をぐるりと回すことで、肩甲骨も一緒に動き、肩回りの筋肉がほぐれまていきますよ。

・タオルで肩甲骨回し

①足を肩幅くらいに開き、背筋を伸ばして立つ。
②胸の前に両手を出し、タオルの両端を持つ。
③タオルを持ったまま、胸の前から、徐々に上、後ろと腕を動かす。
④できるところまで後ろに動かしたら、5~10秒間キープ。呼吸することも忘れずに。
⑤ゆっくりと元の位置に戻し、3~5回程度繰り返す。
使用するタオルは、一般的なフェイスタオルくらいの長さのものを。タオルが小さくなるほど負荷が上がります。
肩周りが固くて難しい場合はスポーツタオル、バスタオルなど大きめのタオルを使いましょう。
肩甲骨を動かして可動域を広げ、まわりの筋肉の柔軟性を高めましょう。
腰を反りすぎないように要注意。

・手を後ろで組んで肩甲骨ストレッチ

①足を肩幅くらいに開き、背筋を伸ばして立って、両手を腰の高さでくみます。きつい人は、お尻の高さで組んでみましょう。
②次に、両手を組んだ状態から胸を張り、組んだ腕を自分が気持ちいいと思う高さまで上げ、10~15秒キープします。
肩甲骨を無理に寄せるのではなく、鎖骨を開く意識をしてみましょう。
胸を張ると自然に肩甲骨は寄ってきます。呼吸を止めず、自然な呼吸で行ってみて下さい。
10回程度行いましょう。

肩甲骨周りの筋肉を伸ばそう!

・体側を伸ばす

①床に座ってあぐらをかき、両腕を頭上に伸ばして交差させてから、手のひらを合わせる。腕が耳より前に出ないように後ろに引く。
②腕を右に傾けて、左の脇の下から体側を伸ばして90秒キープ。一呼吸ごとに傾けている角度が深まるイメージで。反対側も同様に行う。
腕の付け根から肋骨の間をメインにストレッチします。この部位が凝り固まると肩甲骨の動きが悪くなり、肩こりへと発展します。また、腕が耳より前に出ないように後ろに引いて行うことで、巻き肩も解消できます。

・首すじを伸ばす

①床に座ってあぐらをかき(椅子に座るのでもOK)姿勢を正して、右手を左の側頭部に当てて頭を右に真っすぐ倒す。
②首すじの左側を90秒伸ばす。
③反対側も同様に行う。
首すじを伸ばすことで肩や肩甲骨につながる筋肉も伸ばせて、スマホ首や巻き肩、猫背も解消しやすくなります。
各90秒は長く感じるかもしれませんが、長めだからこそ効果が上がるのでがんばりましょう!

すべて肩甲骨を意識したストレッチです。
とにかく簡単でいつでもどこでもできるものばかりなので、好きなときに好きなだけ!気づいたらやってみましょう!


肩こりは、女性にとって大敵です。
肩こりが、お肌のむくみやたるみ、にきびなどの原因になっているなんて驚きですよね。
健康的なお肌を目指すには、肩こりを解消することがとても大切だということをお分かりいただけたかと思います。
肩こりの解消には様々な方法がありますが、まずは正しい姿勢をとることから始めましょう。
“首と顔が本来の位置より前に出てしまうこと”が一番の肩こりの原因になります。
仕事をしているときも家事を行っているときも、姿勢を意識するようにしましょう。
スマホを長時間見ている人は要注意です。
また、フルタイムでデスクワークをしている場合は、休憩をとり上記のストレッチをして筋肉を休ませてあげましょう。
上記のストレッチでゆるめる&のばすことで、首を自然に引けるようになれば、顔が正しい位置に戻り、憧れの小顔に近づきます。
肩こりは放っておくと悪循環になりどんどん悪化していくため、早めに肩甲骨ストレッチで改善することが重要です。
無理のない範囲でストレッチを習慣化させましょう。

また同時に、食事、運動、緊張、ストレスなど、生活習慣を見直すことも大切です。
「夜遅く食べない」「栄養バランスの良い食事を摂る」など食生活の配慮や、「休日は趣味を楽しむ」「質に高い睡眠を意識する」など、心身のリラックスとリフレッシュのための工夫も大切です。