ブルーライトが肌に与える影響/ブルーライトで肌が老ける?スマホ焼けって?ブルーライトから肌を守る対策法

現代社会に欠かせないパソコンやスマホ。
お仕事で、趣味で、暇つぶしでと、屋内でも屋外でも一日中ディスプレイを見ている方も多いのではないでしょうか。
これらのバックライトにLEDを使う液晶画面からは多くの「ブルーライト」が発せられています。
ブルーライトとは、最近でこそよく聞くようになりましたが、
突然降り注ぐようになった新しい光ではなく
元々太陽光に含まれる自然の光のひとつです。
しかし、パソコンやスマホ、テレビやLEDライトなどの普及から、長時間、近距離で浴びるようになりました。
ブルーライトの人体への影響は未知の部分もありますが、
目や肌の奥にも届く特徴があると言われています。
今回は、特に肌への影響に注目してお話していきますので、
ブルーライトを多く浴びているな〜と思っているそこのあなたはぜひ!
知識として知っておいてくださいね!


◆ブルーライトの正体とは?

ブルーライトとは、日本語だとそのまま「青色光」のこと。
紫外線に近い性質を持ち、人間の目で見える光(可視光線)の中で最も波長が短く、エネルギーが強いという特徴があります。
可視光線の波長は約400~830nm(ナノメートル)で、ブルーライトの波長は約380~500 nm。
波長が400 nmよりも短いと「紫外線(UV)」、700 nmよりも長いと「赤外線」と呼ばれます。
波長は短いほど振れ幅が小さく細かく、比例してエネルギーや刺激が大きくなります。
太陽光にも含まれますが、近年普及しているLEDをバックライトにしたパソコンやスマートフォンなどのディスプレイからも発生します。


◆ブルーライトの肌への影響

ブルーライトが疲れ目や睡眠の質の低下につながることはよく知られていますが、
実は肌にも悪影響を及ぼすことをご存知でしたか?
あなたの肌トラブル、もしかするとブルーライトが原因かもしれません。

ブルーライトは紫外線に近い波長の可視光線で、
毎日浴び続けることによって肌へのダメージが大きくなります。
紫外線にはA波・B波があり、それぞれ異なる特性を持つことは8/17更新のNews「日焼け止めを選ぶポイント」に書かせていただきましたが、
ブルーライトはそのA波・B波両方に近い性質を持つ(特にA波)ため、
過剰に浴びると主に2つの影響を肌に与えます。

影響①シワ・たるみ
ブルーライトは、UV-Aと同じく、肌の表皮を通り抜けて、肌の奥にある真皮層まで届く性質を持ちます。
真皮層は、肌のハリや弾力を支えるコラーゲンやヒアルロン酸などをつくり出す線維芽細胞が存在するところ。
ここがダメージを受けることによって、コラーゲンやヒアルロン酸の生産量が減ってしまい、肌にたるみやしわが現れます。

影響②シミ・くすみ
ブルーライトはB波にも似ているため、メラニン色素を発生させて日焼けの原因となるUVB波と同じく、
色素沈着(シミ、くすみ)まで引き起こすと言われています。

「紫外線で日焼けするのは知ってるけど、ブルーライトでも日焼けするの?!」
と驚く方も多いかと思いますが、
4時間PCを使うと真昼の太陽に20分あたったのと同じというデータもあり、
(もちろんパソコンの大きや距離によって異なりますが、)
ブルーライトで日焼けをしてしまう可能性も十分あることが分かります。


◆ブルーライト=悪ではない?

紫外線と同様、私たちは健康維持のためにある程度ブルーライトを浴びることが必要です。
ブルーライトのような高エネルギーの可視光線は気分や集中力、記憶力を高める効果や、体内時計をリセットし体を目覚めさせ、活動的にしてくれるメリットもあります。
また、ニキビや前がん性病変の治療にもブルーライトの照射が使われています。
現代人はブルーライトを浴びる量や時間が増えたため、正しく理解し、ケアすることで自分の体や肌を守ってあげることが大切です。


◆今すぐ始めよう!ブルーライトから肌を守る対策法

①スマホやPCの画面の調整

まず、スマホやPC画面の輝度と色温度の調整から始めましょう!
輝度とはディスプレイの明るさのこと。
色温度とはディスプレイの色合いのことで、色温度が高いほど青みがかり、低いほど赤みを帯びます。
輝度や色温度を下げれば、簡単にブルーライトの影響を減らすことができます。
青っぽい画面から黄色っぽい画面にするだけでも、ブルーライトをなんと約20%もカットできると言われているんですよ♪

多くのスマホやPCには「ブルーライト軽減機能」「ブルーライトカットモード」が付いていて、
ブルーライトの量を調整する事が出来ます。
ブルーライトをカットして目の疲れを軽減してくれる「視力保護モード」や、
アップルの製品であれば、画面を暖かみのある色にできる「ナイトシフト」機能などがあるものあります。
ブルーライトの量が自動調整できるアプリもありますので、設定の変更が煩わしい方はアプリを利用してもいいですね。

なお、輝度や色温度を下げすぎると、画面が見づらくなり目が疲れてしまう可能性もありますので、
いい感じに微調整してくださいね!

②ブルーライトカットシートを貼る

上記のような設定ができない機種の方もご安心を!
スマホやPCの画面に貼れるブルーライト遮断フィルムシートが、大抵の家電量販店で販売されています。
遮断シートを活用して、お肌をブルーライトから守るのもいいですね。

③スマホやPCの長時間の電子機器の使用を控える

現代社会でスマホやPCの使用時間を減らすことはなかなか難しいかもしれません。
が、厚生労働省のガイドラインでは「電子機器を1時間使用したら15分間程度の休憩をとる」ことが推奨されています。
一度に長時間ブルーライトを浴び続けることはダメージの蓄積に繋がりますので、
頭の片隅に使用時間を減らす意識があっても良いかもしれません。

④ブルーライトカット効果のあるベースメイクを使う

最近は紫外線をカットできる化粧品に加え、ブルーライトカットできる化粧品も増えてきています。
ブルーライトを1日中浴びる環境にいる方は、ブルーライト対策用の化粧下地やファンデーションを使うのもいいでしょう。
また、色つきの日焼け止めならたいていブルーライトカット効果もあるので、日焼け止めアイテムを使用することも効果的です。
ブルーライトはUV-Aに波長が近いため、SPFではなくPAを重視してアイテムを選びましょう。
外出する予定などがなくてもスマホは必ず見ると思いますので、日常にこれらのアイテムを取り入れて肌へのダメージを軽減し素肌を守ってあげるといいですね!

⑤抗酸化食材でブルーライト対策

ブルーライトは直接細胞を攻撃するというよりも、皮膚に過酸化物質を発生させ、それにより細胞を攻撃します。
そのため抗酸化作用のある食べ物を意識的に摂取するといいでしょう。
抗酸化作用を持つ代表的な栄養素として有名なのが「ビタミンACE(エース)」。
ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEが豊富に含まれる食品を毎日の食卓に上手に取り入れましょう。

・ビタミンA
肌のターンオーバーを促進し、皮膚の機能を維持したり、乾燥を防いだりしてくれます。活性酸素の発生を抑えて取り除く働きがあります。
Aが豊富な食材:カボチャ、トマト、ニンジンなどの緑黄色野菜

・ビタミンC
高い抗酸化力を持ち、皮脂の分泌を抑えて酸化を防ぐ働きがあります。
メラニンの生成を抑えてシミを予防したり、コラーゲンの生成をサポートして潤いのある美肌へと導いたりしてくれます。
ビタミンCが豊富な食材:柑橘類や、パプリカやブロッコリーなどの緑黄色野菜、カリフラワーやじゃがいもにも豊富

・ビタミンE
「若返りのビタミン」と呼ばれ、紫外線などの酸化ストレスから肌を守り、体内の細胞膜の酸化による老化まで防ぐ効果が期待できます。
血行をよくして、肌の代謝促進に役立ちます。
ビタミンEが豊富な食材:ナッツ類や植物油、魚介類に豊富。

・「ルテイン」を積極的に摂る
黄斑の構成成分であるルテインは抗酸化作用がありブルーライトによるダメージをやわらげると考えられています。
ルテインは加齢とともに減少するので、緑黄色野菜(にんじん、ブロッコリー、かぼちゃ)卵黄などのルテインを含む食品を摂ることもよいでしょう。

抗酸化作用のあるものを意識して摂ることで、肌を酸化から守り、エイジングサインが出にくくなります。
抗酸化作用のある食材は身近にたくさんあるので、毎食ごとに取り入れる習慣をつけておくとで、自然と健やかな肌に近づくことができるでしょう。


太陽光にはいい面と悪い面があります。
それはブルーライトも同じ。
「ブルーライト=悪」と怯える必要はなく、
正しく理解し対策することでメリットにもなる大切な光のひとつです。
今や私たちの生活に欠かせないパソコンやスマホなどのデジタルデバイス。
肌や目、体や心に与えるリスクを減らすためにも、
自分に合った対策をうまく取り入れて上手に付き合っていきましょう!