人気の“白玉点滴”とは?その主成分であるグルタチオンに迫ります!!

皆さん、「グルタチオン」って聞いたことがありますか?
「ビタミンC」や「コラーゲン」などと違い、まだまだ知名度も低く、その単語すら聞いたことがない方もいらっしゃるかと思います。
ですが、「白玉点滴」と聞くと、美容好きの方なら聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
「白玉点滴」は美白・アンチエイジングに良いとされており、美容クリニックや皮膚科でも人気急上昇中のメニューとなっています。
その「白玉点滴」主成分が、「グルタチオン」です。
ではその「グルタチオン」とは、一体どのような成分なのでしょうか?
今回はその正体と魅力について、詳しく解説していこうと思います!

■グルタチオンとは

グルタチオンとは、グルタミン酸システイングリシンという3つのアミノ酸が連なったペプチド(化合物)です。
動物や植物、微生物の細胞の中に存在しており、人間の体内では皮膚や肝臓などに多く含まれます。
生命を維持するにあたり欠かせない成分ですが、年齢や紫外線の影響により減少しやすいという特徴があり、
残念ながら20歳台をピークに体内のグルタチオンは減少していきます。

グルタチオンは、細胞内に 0.5~10 mMという比較的高濃度で存在しています。
一方細胞外の濃度はその1/100から1/1000程度です。

グルタチオンは、生きた細胞内に最も多く含まれる抗酸化物質の一つであり、
活性酸素などの有害な酸化ストレスの除去や、細胞に取り込まれた薬剤を異物として捉えて外へ排出する(グルタチオン抱合)など、
細胞への損傷やダメージを減らす重要な役割を担っており、いわば“細胞が生き延びるための防御物質”として働いています。

■グルタチオンには 「還元型(GSH)」と「酸化型(GSSG)」がある

細胞内では,グルタチオンは還元型(GSH)および酸化型(GSSG)の状態で存在しています。
グルタチオンは、細胞内で発生した活性酸素種や、過酸化物と反応してこれを還元し、消去します。
(グルタチオンは相手を還元し、自らは酸化されます。)
グルタチオン還元酵素は、酸化型グルタチオンを直ちに再還元するため、還元型グルタチオンの濃度は通常一定に保たれておりますが、
何らかの原因で還元型と酸化型の比率が大きく崩れた場合は、酸化型グルタチオンが細胞外に積極的に排出されます。
健康な細胞では,GSHとGSSGのモル比は通常100:1以上となっていますが、細胞が酸化ストレスにさらされると、GSSGが蓄積し、GSH/GSSG比は10:1、さらには1:1まで低下することもあります。
基本的には細胞内のグルタチオンはほとんど(98%以上)が還元型として存在しているので、本稿でも、「グルタチオン」は還元型(GSH)のことを指しています。
基本的に還元型(GSH)が高濃度となるのは、酸化型を還元型に変換する酵素(グルタチオンレダクターゼ)が恒常的に活性であり,酸化ストレスにより誘導されるためです。
酸化ストレスは,体内に過剰のフリーラジカルまたは活性酸素種(ROS)が存在する場合に発生します。
還元型のGSHは、活性酸素種(ROS)を中和する重要な抗酸化物質であり、酸化防止剤として作用することによりフリーラジカルによる損傷から細胞を保護する働きを担っているのです。

■グルタチオンの歴史

グルタチオンの発見は古く、1888年にフランス人によって発見され、その後、1921年になって有名な生化学者ホプキンス博士によって再発見され、グルタチオンと名付けられました。その後、10万本を超える科学論文が発表されています。
日本では1969年に日本の製薬会社によって初めて医薬品の原料として市販され、その後もグルタチオンは主に医薬品として利用されており、また、食品やサプリメントとしても利用されています。

■グルタチオンの働き

グルタチオンの働きはたくさんありますが、中でも特に重要なのが、
人間の身体をさびつきから守ってくれる強力な抗酸化作用と、薬物や毒物などの有害物質を排出する解毒作用です。
グルタチオンは、自らのチオール基(SH基)を用いて、活性酸素種や過酸化物を還元して消去するという抗酸化作用を示したり、
様々な毒物や薬物のシステイン残基のチオール基にS-S結合(グルタチオン抱合)することによって解毒作用を示し、これによって、細胞の傷害死やがん化や老化を防御する役割を果たしています。

【グルタチオンの働き1 抗酸化作用】

激しい運動、過剰なアルコール摂取、喫煙、ストレス、不規則な生活などにより、体内に活性酸素・フリーラジカルというがつくられます。
フリーラジカルの発生源として体外から入ってくるものではタバコ、排ガス、放射性物質、農薬、空気汚染物質、食品添加物、医薬品、重金属、トランス脂肪、紫外線などがあります。
また私達の細胞の中にはミトコンドリアと呼ばれるエネルギーを産生する器官がありますが糖質、脂質、タンパク質などと酸素を燃やしエネルギーを生産する際にフリーラジカルを発生させてしまいます。
呼吸で取り入れた酸素の1~5%がフリーラジカルになると言われます。激しい運動をした時には多量のフリーラジカルが発生すると言われます。
このフリーラジカルを無毒化するものを抗酸化物質と呼びますが、代表的なものではビタミンC、ビタミンE、セレニウム、植物由来のバイオフラボノイドなどです。
もっと重要なのは体の中で生産される抗酸化物質、グルタチオンです。
グルタチオンは他の抗酸化物質と違い脂溶性、水溶性両方の特徴を持ちますので全ての細胞で活動できます。
またフリーラジカルの最大の発生源であるミトコンドリア内でも抗酸化能力を発揮します。

フリーラジカルは、電子を失って不安定な状態になってしまった状態で、細胞内部で細胞膜や核酸などを傷つけます。
グルタチオンは、もっぱら還元型で存在していて、電子を豊富に持っており、電子を与えることでフリーラジカルを安定な状態に戻します。
活性酸素は、体の中に入ってきた細菌やウイルスを退治してくれる働きがあり、本来私たちの体にとって必要なものです。
しかし、増えすぎるとその強力なパワーにより細胞を傷付けてしまうなど、かえって体に害を与えてしまいます。
グルタチオンは、このような過剰に発生した活性酸素から体を守り、病気や老化を予防することができます。

【グルタチオンの働き2 解毒】

肝臓は腎臓とともに解毒作用を司る大切な臓器ですが、この働きの中心となっているのがグルタチオンです。
体内の毒物は、グルタチオン抱合によって中和、解毒され、排泄されます。
グルタチオンは、細胞の中で毒素を見つけると、その毒素を包み込み、水に溶ける状態に変化させ、水溶性にします。
グルタチオンによって抱きかかえられた毒素は、グルタチオンと一緒に細胞の外へと押し出され、毒素が再び細胞の中に入らないようにします。
また、お酒をよく飲まれる方の場合、グルタチオンはお酒を飲んだ後にできる二日酔いの原因、毒(アセトアルデヒド)を無毒化するので、アルコールによる肝障害の予防や改善にも効果があります。
解毒代謝を活発にするためにも、肝臓のグルタチオン濃度を下げないようにすることが大切です。

【グルタチオンの働き3 免疫】

免疫系の健康に特に注目が集まっている現在、感染症を予防する上でグルタチオンを重要視する声が高まっています。
細胞内グルタチオン濃度が高い人は、免疫細胞を損傷から守り、ウイルスに対する防御に不可欠な免疫機能を高めてくれと言われています。
グルタチオンがもつ抗ウイルス作用が、ウイルス量の増加を抑え、一部のウイルス性疾患で見られるような炎症細胞の肺への大量放出を防止するのに役立つと考えられているのです。
グルタチオンが少ないと細胞の炎症が酷くなり、炎症が酷くなると免疫反応の暴走がおこります。
グルタチオンが十分な量存在すると、免疫の暴走が起こらないようになります。
体の中の炎症を抑える為には、還元型グルタチオンのレベルを高く保つ必要があります。

【グルタチオンの働き4 アンチエイジング】

老化のメカニズムはまだまだ不明な点も多いですが、老化防止(アンチエイジング)はいかにからだのサビ(体内の酸化)を防ぐかがカギであるというのが有力な説です。
この老化防止、からだのサビ取りにグルタチオンが有効であるということがいわれています。
グルタチオンは強力な抗酸化作用で過酸化水素や過酸化脂質を還元して無毒化するので、老化防止の作用があります。
身体のさびつきを防ぎ、シミなどの肌老化、病気や全身的な老化を防ぎます。

【グルタチオンの働き5 美白】

紫外線を受けると、皮膚は細胞を守るためにメラノサイトを刺激してメラニン色素を作り出します。
メラニン色素の生成が排出よりも過剰になり、皮膚のターンオーバーの周期が乱れてメラニン色素の排出が滞ると、大量のメラニン色素が皮膚に留まり沈着してシミができてしまいます。
グルタチオンは強力な抗酸化作用によって紫外線による活性酸素の発生を抑え、メラニンの過剰生成によるシミの発生を抑えます。
さらに、メラニンの生成過程においてメラニン合成を阻害して、色の濃いユーメラニンを作らせないようにするとともに、色の薄いフェオメラニンに変化させると考えられます。
グルタチオンは「メラニンを作らせない作用」と「メラニンを黒くしない作用」の2つの作用で美白に導くのです。
このような効果があることから、グルタチオンは美容クリニックなどで美白のための治療薬として利用されています。

【グルタチオンの働き6 生活習慣病の予防・改善効果】

過酸化脂質は動脈硬化や高血圧の原因にもなり得るため、グルタチオンの優れた抗酸化作用は、活性酸素の増加を抑えることによって生活習慣病の予防・改善に役立ちます。

【グルタチオンの働き7 肝機能を高める効果】

肝臓が解毒作用を行う上で必要となるグルタチオンには、肝機能を高める効果があるため、肝障害の方や将来の肝障害を少しでも予防する目的でも使用されています。

【グルタチオンの働き8 眼病を予防する効果】

グルタチオンは水晶体や角膜にも存在し、白内障や角膜疾患などの眼病に対する予防や治療にも効果があるとされています。
グルタチオンを補うことによって白内障の発症や進行を予防するほか、角膜障害を軽減させることが明らかになっています。
このような効果があることから、点眼薬などにもグルタチオンが配合されているものがあります。

【グルタチオンの働き9 酸化型ビタミンCの還元】

グルタチオン、ビタミンC、ビタミンE、アルファリポ酸などは抗酸化ネットワークと呼ばれ、とりわけ他の抗酸化物質を補完する力が強く、酸化して働きが著しく低下した抗酸化物質を再生して、抗酸化力をよみがえらせる働きがあります。
他の抗酸化物質とも密接に働き合い、例えばビタミンCは一度フリーラジカルを解毒すると働きを失いますが、グルタチオンはビタミンCの働きを復活させることができます。
逆に抗酸化能力を失ったグルタチオンはビタミンEにより働きを取り戻すことができます。
なのでグルタチオンを摂る際は、複数の抗酸化物質を一緒に摂るとより高い効果を発揮します。

■グルタチオンを増やすには

グルタチオンはアミノ酸の一種であり、肉類や酵母など多くの食品に含まれています。
グルタチオンの量は食品の鮮度や加熱調理などによっても変化します。

<グルタチオンを多く含む食品>
○ほうれん草
○キャベツ
○きゅうり
○かぼちゃ
○レバー
○マダラ
○赤貝
○ブロッコリー
○酵母
○肉類
○小麦胚芽
○キウイフルーツ
○アボカド
○牡蠣、
○トマト、
○小麦粉、
○お米
など

グルタチオンのサプリメントは市場に多く出回っていますが、残念ながら多くのサプリメントは有効ではありません。
その原因は、グルタチオンがアミノ酸から出来ていることから胃腸で分解され易く、また吸収されても細胞内にとり込みづらいからです。
そのため、グルタチオンは点滴で投与するのが一般的でした。
ですが最近ではこの弱点を補い、胃腸で分解されずに吸収され細胞内への吸収もアップしたリポソーム型のグルタチオンというものが出来ました。
グルタチオンのサプリメントを試したい方にはこのリポソーム型のグルタチオンがお勧めです。


思わず触れたくなる白い肌、透けるような透明感…
『美白』は、女性の永遠の憧れとも言えるでしょう。
たくさんの方が美しい白いお肌を求めている中、強力な美白効果が期待できる救世主として現れたのが、【白玉点滴】です。
海外のセレブに愛用者が多く、歌手のビヨンセが施術を行っているということから「ビヨンセ点滴」などさまざまな呼び方があり、
近年では日本の芸能人でも施術を受けている方が増えてきており話題となっています。
紫外線や加齢に伴う活性酸素の増加、⽼化を防⽌、メラニン⾊素⽣成の抑制など、美しく透明感のある肌をキープしてくれるだけではなく、
疲労回復や解毒作⽤、⼆⽇酔い改善、肝機能改善、さらにはパーキンソン病の治療など多方面で効果が期待されています。
免疫力も強くなりますので、このご時世の健康面を考えれば、さらに多くの方におすすめできる成分と言えるでしょう。
かと言っても、点滴となればコストも時間もかかり、なかなか敷居が高いもの。
まずは手軽に試せるリポソームタイプのサプリメントから取り入れてみてはいかがでしょうか?