17th Liposome Research Days 2022に参加しました。

2022年6月12-15日、カナダバンクーバーのブリティッシュコロンビア大学で開催された
第17回リポソームリサーチデイズ202217th Liposome Research Days 2022:略称LRD2022)
に弊社ベネビオ代表の加藤が参加してきました。
LRD2022はリポソームの発見者アレク・バンガム教授らリポソーム研究をしている有志のメンバーが集って、
最新の研究発表やディスカッションをする研究会です。
隔年(または3年に1度)開催なので、始まってから今年で32年目。
前回は2019年に日本の札幌でしたので、3年ぶりの集まりでした。

このリポソーム研究ですが、何と言っても最近のホットな話題は、コロナワクチン。
コロナウィルスの遺伝子(mRNA)を体の中にデリバリーするカプセルとして、リポソームの構造によく似たLNP(Lipid Nano Particles:脂質ナノ粒子)が使われています。

人間の細胞膜は脂質でできています。脂質とは簡単に言うと油脂のこと。
人の細胞膜は油でできていて、体液の中で細胞の中と外を分けています。

細胞膜と近い組成をもつ脂質を使ってナノカプセル=リポソームを作ることで、カプセルの内容成分を細胞内に効率的に届けることができるんですね。
これが、コロナワクチンのmRNAデリバリーに応用されました。

元々はガンや難治性の遺伝病の治療目的で開発されていたデリバリー技術:リポソーム。
コロナのパンデミックに伴い、世界的な保険衛生の改善圧力から、思わぬ形でワクチン製造に応用されることになりました。
まさに”光速”での開発でしたが、30年以上に及ぶ基礎研究の背景があってこそのワクチンですね。

ベネビオ株式会社は、今後も最新の情報からより良い製品開発につなげていきます。